パリオリンピックが開幕しましたか…。古巣の文化放送からは、私と一緒にロンドンを経験した砂山アナら2人が行っているので、あのセーヌ川での開会式、見ることができたんだろうな。私はロンドンで、開会式も閉会式も起きていたのは最初の30分だけ。爆睡してしまった…。

実はそれくらいオリンピック取材はしんどい。同僚や友人からは「行けていいね!」と言われ、行ければ嬉しい反面、2人で全競技をカバーしなくちゃいけないから想像以上にきつい。

決勝種目は夜。日本の誰かがメダルを獲れば、直後のミックスゾーンでの声がけ、家族や応援団の声集め、そして深夜のメダリストインタビュー…と続き、そこからレポーターとしてラジオ出演。

IBC(国際メディアセンター)を出てホテルに戻ると午前3時。その3時間後にはホテルを出て巡回専用バスでIBCのブースに戻り、再度、一夜明けたメダリストとの個別インタビューに臨む。

これが毎日繰り返されると、大会後半は相当へばる。同じ選手に深夜と翌朝の2度会うので同じことは聞けないし、それが終わるとまたメダルの期待がかかる競技の取材に行かなきゃいけない。

日本とヨーロッパの時差が7~8時間というのもアメリカなどよりきつい。24時間用意されているIBCでの国際色豊かな食事にもだんだん飽きてきて、食欲も落ちてくるしね。

パリは早くもTGV破壊工作が起きてしまったけど、ああいうテロに近い出来事があるとなお大変。オリンピック取材は花形ではあるものの、他の海外取材の10倍きつい。パリは、ロンドンの頃を振り返りながら競技を楽しみ、現地で頑張っている後輩にも声援を送ろう。(写真:読売他)
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