埼玉のJR上尾駅。「N」のマーク(中学受験塾「日能研」のバッグ)を背負った男の子が、黒のワンボックスに乗り込む際、迎えに来た母親とおぼしき女性にかけた言葉だ。その日は、埼玉県下で最難関とされる私立校、栄東中の合格発表日だった。受かったのね! おめでとう!

大学入試が年々変化する中、首都圏の中学受験熱は高まるばかりだ。今年は過去2番目か3番目に多い5万人超の小6生が志望校に挑む。港区や渋谷区等では半数が学校を休み、受験に専念する。

その中学受験も様変わりしていて、算数や英語選抜入試を導入する学校が増えた。屈指の難関校、豊島岡女子学園中の算数・英語資格入試などはその典型だ。(写真:開成中がある西日暮里駅の黒板)

東大早慶に合格者が多い開成中や麻布中、桜蔭中や女子学院中は超高値安定なのだが、有名私大付属校や国際教育&理数に力を入れている学校人気が最近のトレンド。(写真:昨年取材した女子学院中)

東京都で本格化するのは2月1日。翌日の2日が日曜でキリスト教系の青山学院中が入試日を3日にずらしたため、付属校狙いの受験生が明治や法政などの付属中にどれほど分散するかも焦点。

子どもの人生は長く70歳まで働く時代も来ているので、結果だけじゃなく「良い受験だったか」が大事になる。もちろん全敗してしまうと「良い受験」にはならないのだけど、家族の絆が深まり、子どもに自公肯定感や思考力がついたと思えるなら「合格」だと思う。(写真:首都圏最難関の開成中で)
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