日大理事が吐露した「悔しさ」

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 日本大学アメリカンフットボール部を舞台にした違法薬物事件。逮捕された3年生、北畠成文容疑者が「大麻を購入した際、“おまけ”で覚醒剤の錠剤をもらった」と供述しているところを見ると、さらに逮捕者が出る可能性が高い。その場合、日大は再度、会見を開くことになるだろう。

 昨日も書いたが、林真理子理事長らの会見は、トップが全容を把握できていない、初動が遅く誠実度に欠ける、そして記者に対するメディアトレーニングができていないという印象を残した。「大学は捜査機関ではなく教育機関。学生第一に考えるのは当然」という説明では弱い。

 そんな中、精神科医の和田秀樹さんとメールでやりとり。和田さんは番組でも拙著の解説文でもお世話になった方(アイキャッチ写真は和田さん宅)で、林体制発足と同時に日大の常務理事(N・N=新しい日大の担当)に就任した人。詳しくは書けないが、警視庁への怒りや不信感がのぞく文面。

 会見で酒井学長が「警察関係者に相談したが、物的証拠がないため事実の立証は難しいと回答があった」と述べた部分には警視庁からさっそく物言いがついている。ただ和田さんのメールからは「これは言ってはいけない」と釘を刺され、言えないままメディアの袋叩きに遭った悔しさがのぞく。

 記者会見はピンチを逆手にとって好印象を残すチャンスであると同時に、1つ間違えば不信を増幅させ炎上につながるきっかけも作ってしまう。林さんにも和田さんにもお世話になったので申し上げにくいが、もはや好印象は不可能。次があるとすれば、これ以上、傷口を広げない会見を望みたい。

 

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